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Ranunculus Breeder

SHU's News

オランダ視察&ロワール古城巡り

昨年12月、オランダにラナンキュラスの視察に行った後、フランスのロワール古城巡りツアーに行きました。
何故かというと、このツアーにシュノンソー城が入っていたからです。
切り花向き最新のピンクの品種に「シュノンソー」という名前をつけたばかり。 響きが良かったので選んだのですが、
小さな村の名前かと思っていたら有名な古い城があると知りぜひ行ってみたいと思いました。
ホテルから徒歩でマイバス営業所へ行くと、その日は2つのツアーが予定されていました。人気のモンサンミッシェル行きのバスが先に出発するのを見送った後、ロワール古城巡りのバスが到着。ツアー客15名が順にバスに乗り込むのですが、ガイドさんがしきりと「置き引き、ひったくりには注意してください」「この場でも油断しないでください」と注意を促していました。営業所の前で油断していると盗難にあってしまう事例があるようです。
バスに乗ったところ、とにかく寒い! 外は霧が濃く、他のツアー客の気分もなんとなく重苦しい感じ。しかし私は「日本のひなた宮崎県」(最近こういうキャッチコピーがあります。)から来たので、日中は晴れてくるだろうと高をくくっていました。日本(宮崎)とフランスの気候の違いを思い知らされることになりました。 バスは市街地を朝の混雑の中ゆっくりと走り、やがて高速道路へ。ここで早くも運転手の交代。フランスは労務管理が厳しく、2時間で休憩を取り、連続8時間だったか10時間だったかそれ以上運転するとバスのエンジンがかからなくなってしまうらしい。実に合理的。
高速を南下しオルレアン(この地名もラナンキュラスの品種名)のジャンクションで西へと向かう。 相変わらずの霧で
折角のロワール川沿いの道も時々川面が見える程度でちょっと残念。
しかし幻想的なロワール川もまた中世の気分で、通訳ガイドさん(元大学の文化論の先生)がフランスの風習やロワール地方の歴史、これから尋ねるシャンポール城やフランソワ1世にまつわるお話などを丁寧に面白く解説してくれたのでとても充実した車中でした。

バスは霧の中を最初の目的地であるシャンポール城の周りの森の中を延々と走りようやく到着。
この広大な敷地が初めはフランソワ1世の狩猟のためだったと聞き「どれだけの富と権力を持っていたのか」と仰天。
城は非常に美しく、霧の中でもその威容を十分感じることができました。
建物で特に面白かったのは2重らせん階段。二つの階段を使えば、相手に出会うことなく3階まで昇り降りができます。(日本にもありますが時代的にはこちらが古いか?)広々としたすばらしい階段はシャンボール城見学のハイライトです。
そして昼食後いよいよシュノンソー城です。

アンリ2世と彼の家庭教師(というか王族としての振る舞いや知識・心得を指南していたと思われる)であり、のちに愛妾となるディアーヌ・ド・ポワチエそしてアンリ2世の正妻カトリーヌ・ド・メディシスのちょっと複雑な関係をガイドさんが興味深くお話してくれました。
ディアーヌ・ド・ポワチエは15歳の時、39歳年上のアネ(アネット)の領主ルイ・ド・ブレゼと結婚し、貴族としての生き方を身に付けました。また27歳の時にアンリ2世の家庭教師になっています。(32歳で夫と死別)教育係と母親役(アンリ2世は幼くして母を亡くしている)おまけに絶世の美女というこれ以上ないというくらい強い影響力のある存在だったようです。

そんなポワチエになんとアンリ2世はのちにシュノンソー城を贈ったのです。ロワール古城で最も優雅で美しいと言われるのがシュノンソー城、アンリ2世がどれだけポワチエを愛していたか伺われます。綾園芸のピンクのラナンキュラスはなんてすばらしい名前をいただいたのでしょうか! またフランス西部の地名からとったのですがなんと「ポワチエ」という品種もあります。他に「オルレアン」「ブロワ」という品種もありこれらもロワール地方の名前です。その土地に行ってみるととっても愛着を感じます。これからもできたら「ラナンキュラスの名前を訪ねる旅」が出来たらうれしいですね。 ツアーはその後レオナルド・ダ・ヴィンチ晩年の館クロ・リュセを見学し、アンポワーズ城を車窓から見て帰路につきました。
結局最後まで霧は晴れませんでしたが、シュノンソー城を訪ねることができ気持ちは晴れ晴れといったところでした。

追加

モネの「睡蓮」(スイレン)を見にオランジェリー美術館へ、日中は入場するのに1〜2時間も並ばないと入れないことが良くあるそうですが、以前開館時間に行ったところ非常にすいていたので、もしやと思い今回も朝9時の開館時間に行ってみました。大正解で写真のように4面の「睡蓮」の絵をしばし独り占めして、とても贅沢な時間を過ごしました。 地下にはルノアールやセザンヌなどの絵がありますが私にとっては「睡蓮」が一番です。 その日の夕刻パリ・シャルルドゴール空港から帰路に就きました。


2017/5/26 更新

読者の皆さんへ


SHU's news は今回をもちまして終了いたします。
綾園芸をもっとよく知ってもらえるように、
代表として何か書いた方が良いかもと思い、 ラナンキュラスのこと、育種のこと、旅行のことなど思いつくままに書いてみましたが、 思いのほか読んでくださる方が多く、次に何を書こうかと励みになりました。 私が父から綾園芸の社長を任されたのは34歳の時でした。 ラナンがまだあまり知られていない時期でもあり、経営的に厳しい時もありましたが、 30年近く花の育種を続けることができ、また色々な賞をいただき幸せ者だと思います。
まだ引退するわけではありませんが、6月より息子に社長を任せることにしました。
私も父のようにもう20年位は、経営を圧迫しない範囲で大好きな花の育種を続けて行きたいと思っています。