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ラックスができるまで - その5

「丈夫なラナンキュラスを作る」ということを目標に決めて、まずは野生の近縁のものを交雑してみたらどうかということになり、何かないかと探しました。1993年頃です。 丈夫なというのは「咲いた花が雨風で傷みにくく長持ちし、病害虫にも強く、植えっぱなしでも毎年咲く」という意味です。
戸外で匍匐性になる「ラナンキュラス・ゴールドコイン」というのは通販カタログにも載っているものでした。思った以上に丈夫で花壇に植えて花が咲き始めた矢先、その年初めて切り花栽培のハウスにスリップス(害虫)が発生したのです。
試験場に対応する農薬を問い合わせたところ、宮崎では未確認の新種と分かり大変なことになりました。
農場中のハウス内外全部の植物を調べて危険な植物は抜くようにお達しがあり、ゴールドコインは抜き捨てられました。縁がなかったのですね。 その後、植物に詳しいFAJの長岡求氏やそのほか種苗関係の方々からラナンキュラスと名前のついた野生種のタネを数々送ってもらいました。本当に有難いことで感謝しています。それらはタネを見ただけでかなり異質だなという感じのものが多く、咲いた姿は親戚と思えたのは1種ありましたが、ラナンキュラス属の範囲の広さに途方に暮れました。タネが取れるところまでには至りませんでした。 それでも劇的変化には野生種が必要だと、皆さんの協力に報いるためにも何か出したいと考えていました。そのころ手に入った野生種がありました。花弁の光沢が非常に強くピカピカしていました。
丈夫さを求めたというよりもそのピカピカを取り込みたいと思いました。
野生種への交配はセルフ(自家受粉)しないようにするため通常の交配よりずっと手間がかかります。
2-3年なかなかやりたくても少ししかできませんでした。 2006年、切り花系ローヌシリーズがほぼ完成してこれ以上たくさんの品種はもういらないと言われたタイミングでした。そのため、かなり時間をかけて真剣に作業ができました。とにかくできる限りたくさん掛け合わせました。今から考えるとちょうどよいタイミングで縁があったのですね。

2019/8/22 更新

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