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ラックスができるまで - その8

2006年にせっせと掛け合わせを行っていたその時は「ダメで元々」と思っていました。たまたま時間があり、もしできたら面白そうだというくらいの軽い気持です。 新しい品種を作るのに何年もかかるというと、なんだかその間ずっと努力し続けて苦しい生活をしているようなイメージがあるようです。もちろん生活は楽ではないのですが、育種に使う労力はほんの一部です。あとは、今ある商品をどう作ってどう売るかという普通の製造業者として労力を使っています。 どう売るかはとても難しくなることがあります。
2007年、実生からできた一株が見たことのない新種でした。偶然にも花が大きくピカピカしてスプレー咲き、生育旺盛のとびぬけた性質を持っていました。 これはやたらに見せてはいけないと思い、2008年と2009年は奥のハウスで栽培し、限られた人にしか見せませんでした。
特に夕方見ると、夕日に照らされた新種はまるでジャングルのように黒く輝いて見えました。熊本からわざわざ花見に来て下さる宮本さん(普通のラナンはあまり好きではないといつも言われますが花好きの写真家)が何時間も奥のハウスにいたのを覚えています。 並行して同様の掛け合わせをしていろいろな花色も出て、いいと思った個体を組織培養で増殖していきました。
2010年秋に実験的に切り花と鉢花を作付けはじめました。2011年は1月に新燃岳の噴火がありハウスが灰をかぶり皆からお見舞いを受けているうちに3・11東日本大震災ですっかり状況が変わりました。
同時にこんなこともあるなら細かいことは気にせずにラックスをドーンと作ろうという気になったような気がします。


温室で輝いていたカリス(生産終了品種)

2019/12/04更新

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