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新型コロナに思うこと 2020

「新型コロナ」 この感染症がどれほど脅威なのか?その実態は私にはよくわかりません。
内閣府の9月8日発表によると2020年4−6月期の実質国内総生産(GDP)改定値は前期比年率28.1%減と、戦後最大のマイナスとなった速報値27.8%減からさらに下方修正。 新型コロナウイルス感染拡大の影響により社会経済活動が停滞する中、 法人企業統計で設備投資が大幅に減少したことなどを反映した。新型コロナによる経済的な打撃は非常に大きいですね。 また厚生労働省によると2019年の日本人の死亡数は 137万6000 人、死亡率(人口千対)は 推計11.1。単純に計算すると毎日3770人の方が亡くなっている計算。 2018年には136万2470人の方が亡くなっています。この数字からすると素人考えでは2020年には139万0000人ほどの方が亡くなるものと思われます。ただしそこには新型コロナのことは考慮していません。 今年の新型コロナによる死者はこのままのペースでいくと2000人くらいかと思われます。139万に対してはほぼ誤差の範囲です。 2020年の統計数値が非常に興味あるところです。 もし仮に明らかに死者数が多ければ隠れコロナがそれだけいたことになるし、逆に明らかに少なければ皆さんがコロナ対応を徹底したおかげで国民の健康が増進したことになりはしないでしょうか? また9月12日の新聞を見て気が付いたのですが、9月11日午前零時現在、国内の感染者は74590人、死者は1428人、死亡率は1.9%。 一方ダイヤモンド・プリンセス号(横浜クルーズ船)は感染者数712人、死者は13人、死亡率1.8%。 昨日までDP号はなぜあんな惨事になってしまったのか? と時々思っていたのですが数字を見るといま日本中に起こっていることと同じことだったのか!? 違うのはクラスターが発生して短時間に多くの感染者が出たこと。それでも死亡率は変わらなかった!?
この数字を見るとスウェーデン方式も少し理解できるような気がします。いずれにしても専門外なのでこの辺にしておきます。
さて実際に花業界は新型コロナの影響をどれほど受けたか? 私自身は鉢物のラックスとラナンキュラスを出荷しています。しかし出荷の時期は12月から2月までと限られていて新型コロナの影響はほとんど受けない時期だったのと 生産量も少ないので市場の状況は直接は良くは分かりません。
ただ知り合いからの情報では3月から学校も休校になり実質非常事態のようになったため、特に業務需要に大きく依存している切り花業界は大きな影響を受けました。 時期的に需要の見込める卒業式、送別会、入学式、歓迎会などがほぼ中止になり、また結婚式も挙行できない、 お葬式も行えないか質素に行うなどほとんど需要がなくなってしまったそうです。 結果的に3,4,5月は非常に厳しい状況だったようです。
近所の生産者でユリを約2ha栽培している友人は1ヶ月で800万円売り上げが減少したとのこと。年齢的にも団塊の世代なのと後継者がいないので来年は1ha作付けを減らし もうじき花づくりをやめようと思っていると言っていました。 その気持ちはよくわかります。また彼は以前から外国人労働者を雇用していたのですが、ちょうど2月いっぱいで終了し帰国したのでその点は幸運だったと言っていました。 (もし3月だったら帰国できず今でも世話をしていなければならなかったかもしれませんので。しかし現実このようなことで困難な状況になっている方も大勢いると思います。 外国人労働者の導入を積極的に推進してきた国の責任でしっかり対応していただきたいと思っています。) そのような状況の中で農水が音頭を取って「お家で花を楽しみましょう」というキャッチフレーズで花の消費を喚起したことは、 新しい需要を掘り起こす意味からも素晴らしいことだったと思いますし、 実際需要の喚起に効果があったようです。
一方鉢物、苗物のほうは花ばかりでなく野菜も含め「巣ごもり需要」のおかげでかえって売り上げを伸ばしたお店もかなりあったようです。特に「母の日」ならぬ「母の月」で5月、 さらに6月の売り上げはかなり好調だったようです。 (主に宮崎の花屋さんのお話) 家庭での需要が増えるということはある意味「園芸」を考え直す良い機会になったともいえるかもしれません。
残念なことにこの夏、知り合いの花農家の後継者2名(ともに40歳前後)が相次いで亡くなりました。一人は交通事故、もう一人は仕事中の怪我が元で亡くなりました。 ともに親御さんはよく存じておりますのでとにかくかける言葉もありません。コロナによる状況の変化のせいか分かりませんがもし平時だったら別の結果が出ていたかもしれません。 ある方が2月末の自粛の時に「こんなに自粛したらコロナ菌に殺される前に経済的に殺されてしまうわ!」と言っていたのが頭に浮かんできます。
一方外国ではどうだったのでしょうか?オランダ在住の対馬さんのFacebook情報 (以下3件)
3月16日の記事「FloraHolland 花市場では42%の花が廃棄処分となりました。58%の商品が生産費以下で取引されました。コロナウイルスの花業界への影響は甚大です。」
8月6日 「FloraHolland 7月の売り上げ増加 切花の平均単価が前年に比べ39.2%上昇したため、出荷量が8%減少したにも関わらず、売上は28.1%増加となりました。 鉢物の平均単価は前年に比べ24.7%上昇、出荷量も1.6%増加したため、売上は26.7%増加となりました。 苗物の平均単価は前年に比べ36.3%上昇、出荷量が11.7%減少したにも関わらず、、売上は20.4%増加となりました。」
8月9日 「FloraHolland コロナ危機のため2020年上半期10%の売り上げ減少 FloraHolland 2020年上半期の売り上げは前年比10%減の23億ユーロでした。 切花:平均単価は4%減、出荷量12%減、売り上げ14%減でした。出荷量減の原因はケニアやイスラエルからの輸入減によるものです。 鉢物:出荷量が10%減少したものの平均単価が上がったため、売上は7.1%減におさまりました。 苗物:出荷量が7%減少したものの平均単価が16,8%上がったため、売上は8.8%増加しました。」
ということでオランダではかなり回復しているようです。さすが世界の花産業をリードするオランダです!

ところで私たち夫婦は以前から外出大好きであちこち出掛けていたのですが3月からはほとんど遠くへは出かけられない状況です。 海外はもちろん、東京へも大阪へも全く行けません。出張もほとんどなしです。
4月に非常事態宣言の直前に一度広島の都市緑化フェアに行きましたが、大分県の国東半島から山口県の徳山にフェリーで渡ったのですが、 カーフェリーに往きは3台、帰りは私たちの1台しか積載していないという深刻な状況でした。 ホテルも素泊まりで食事はコンビニ弁当。会場の見学と担当者さんとの情報交換の目的は果たせたのですが このような状況ではとてもまた出かける気分にはなれませんでした。 今は車で1時間くらいのところをちょこちょこ出掛けるくらいです。(主に病院通い!?)
早く遠出がしたいです!いろいろ行きたいところがありますが、一番は福井の三方五湖の水月湖。
「7万年の年縞(地層のミルフィーユ)」夢をかき立てられます!・・・。まあ焦っても仕方ありませんのでそれなりに楽しく過ごすことを考えましょうか。

こんな中、妻が元従業員2名と共同で小さな花屋さんを始めました。 3人が適当に参加する格好の気楽な花屋さんです。
コロナの閉塞感を何とかしたい。
出かけられない時間を有効に使う。
綾町に花屋さんがないのできっと「歩いて行ける場所に花屋さんが あったらいいのにな!」と思っている人がいるはずでその人達に花を届けたい。
元従業員の人たちも好きなお花でボーナス的収入が得られたらそれはそれで心の糧が得られるのではないか。
など色々なことを考えて始めたようです。
コロナ禍の不安の中、今後どうなるかわからないなら、好きなことをしてしまおうという考えもあったようです。
今は皆に知ってもらう時期で、「3年で軌道に乗せられたらいいなあー」と思っているようです。
お店の名前はPorchポーチです。場所は綾町の本物センターの前です。
コロナは50年ー100年に一度の禍とも言えますが、戦後の日本は歴史から見ると2011年までは奇跡的に災害が少ない期間だったといえるでしょう。 現生人類(ホモサピエンス)は、およそ28000年くらい前から日本列島に渡来して来て住み始めたと現在の科学では考えられています。 よく縄文人は北日本から東日本に偏って存在していたといわれますが、その理由は気候が温暖で木の実などがよく取れたからということも主な理由になっています。 しかし私には西日本が気候的に生活に向いていなかったとはどうしても思えない。ちなみに鹿児島県の上野原縄文遺跡を訪ねた時にその理由の一つに出会いました。 そこは9500年前の縄文時代の大規模な定住集落跡であり国指定史跡になっています。 当時としては日本中でもかなり進んだ生活をしていたと思われています。しかし約7300年前の鬼界カルデラ噴火によって状況は一変。 この時の噴火は過去1万年では世界最大規模で、火砕流が九州南部にも到達し、九州南部の縄文人を絶滅させたと推測されています。 南九州ばかりか九州全体を一時、壊滅状態に追い込んだとされています。火山灰は遠く関東地方まで到達し西日本全体が一時的に生活に支障をきたす状況になったものと思われます。 ですから九州から西日本で縄文人の人口が少なかったことの理由の一つは九州の火山の存在があったのではないかと思っています。
ここまで古い話を持ち出すと笑われてしまいますが桜島が大噴火して大隅半島と陸続きになったのはわずか100年ほど前のことです。 火山の噴火、大地震、大津波、伊勢湾台風のような巨大台風による洪水・暴風・高潮、等々いつ起きてもおかしくありません。先日の台風10号も一歩間違えば大被害を起こしていたでしょう。 少なくともその心構えだけはしておきたいと思います。
歴史学者の磯田道史氏が言っていましたが、「人は経験には学べても、歴史にはなかなか学べないものです」と。この言葉は実に意味深い言葉だと思います。 新型コロナウィルスは目に見えないだけに恐怖が増幅されますが今年の今までの「歴史」を検証して正しく恐れながら乗り越えていけたらと思っています。
話はコロナとは少し違いますが、台風10号が9月6日から7日にかけて九州の西海上を北上しました。大型で非常に強い台風だったため離れていた宮崎県でもかなりの被害が出ました。 綾園芸では短い停電が2回ほどあっただけでしたが、7日にネットがつながらないことに気づきました。 電話もつながらないので電話線がどこかでやられたのだろうと思いました。近所の方にも町役場にさえつながりません。 この時に面白い現象が起きました。最初は音信不通で少し不安を感じましたが3日目あたりは家族間の会話で「静かでいいね!」という声が出始めました。 「電話の鳴らない生活も悪くないね!」と。結局5日目の9月11日にやっと復旧し、がっかりするやらホッとするやら。 確かに半世紀前のパソコンがなく外部とネットが繋がっていない状況とはこんな感じだったなーと懐かしくさえ思えてしまいました。 農業という環境もありこんなのんびりしたことが言えるのかもしれませんが、現代社会の忙しすぎる環境に「これって何なんだろう?!」と考えさせられました。
少しのんびりしたのもつかの間、現在ラックスの冷蔵苗を作っている最中でかなり多忙です。
球根販売がメインでしたが、なかなか球根からの栽培がうまくいかないという報告が多く寄せられました。
そこで3年前から、届いた苗を植えれば世話いらずの冷蔵ポット苗の供給を始めたところ好評で、 今年はかなりの注文をいただきました。 正直これ以上は厳しいかな?!という数量を生産しているところです。
何しろ家族4人で作業していますので。 具体的作業はクーラー室で芽を出させ、芽が出たものをポット植えし4週間冷蔵してさらに順化して生産者さんに発送します。
ラックスが来年もまた皆さんの目を楽しませてくれることを期待しています。

以上新型コロナに翻弄されている状況について思っていることを独断で書いてみました。
最後までお読みいただきありがとうございました。

2020/9/21更新

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